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住宅設備
Q.介護保険による住宅改修について
相談内容 私は、実家で一人暮らしをしている88才の母を介護しています。介護度3・畳の自室にベットを入れ部屋からの移動は車椅子を利用しています。
  しかし、畳敷きでは何かと不都合な面もあるためフローリングに替えたいと考えています。又、この際トイレや浴室の手すり、部屋と廊下の段差解消工事も行いたいと思います。住宅改修の問題点や支援制度を教えて下さい。
回 答 [T] 住宅改修の意義と問題点
  (1) 住まいを整えれば今まで「できない」と思っていたことが出来るようになったり、心身の状態が改善することが珍しくありません。日常生活の自立度がアップすれば、必要な介護サービスも変わり、より有効な利用の仕方が可能になるでしょう。介護する側の負担が軽減されることも大きなメリットです。
  (2)今の住まいには問題点がいろいろあります。長年住み慣れた我が家のことは、なかなか問題点が見つかりにくいものです。
     しかし加齢とともに視力が低下したり、歩幅が狭くすり足になったりするために、ちょっとした段差につまずいて転倒し骨折につながったりします。住まいの問題点を改善することが自立した生活を続けるための必須条件です。
  (3)日本の住まいの問題点とは
    ・段差が多い      玄関の敷居、廊下と居室、脱衣室と浴室
    ・幅員が狭い      廊下、階段、扉の開口部
    ・和式の生活様式    床座の生活、トイレ、浴槽等、しゃがむ生活
    ・温度差        居室と廊下、トイレ、脱衣所と浴槽
[U] 介護保険で出来る住宅改修は
  (1)手すりの取り付け工事
     廊下、トイレ、浴室、玄関から通路まて(玄関アプローチ)など
  (2)段差の解消工事 
  居室、廊下、トイレ、浴室、玄関など各室間の段差や、玄関アプローチの段解
     消、浴室の床のかさ上げ工事など。
  (3)滑りの防止、移動の円滑化などのための床または通路面の材料の変更。居室を
    畳敷きから板張り又はビニール系床張り。浴室の床を滑りにくいものにする。
通路の舗装材の変更など。
(4)引き戸などへの扉の取り替え
     開き戸を引き戸やアコーディオンカーテンに取り替える。
(5)洋式便座などへの便器の取り替え
     和式から洋式便器(暖房便座、洗浄機能付き等)への取替え工事などで す。





                                                       
[V]介護保険から「住宅修理費の支給」が受けられます。
  (1)どんな人が対象となるか
     介護保険の要介護認定で要支援、要介護1〜5と認定された人が対象となります。
  (2)いくら支給されるか
     要介護状態区分( 要介護度 )にかかわらず支給限度額を20万円として、住宅改修に要した費用の9割が介護保険から支給されます。利用できるのは原則として現在の住まいについて1回です。
  < 例 >
   イ)改修費が17万円のとき
     保険給付額 15万3000円 自己負担 1万7000円
   ロ)改修費が20万を超える時
     保険給付額 18万円     自己負担 18万を越えた額
   * 一旦改修費用の全額を利用者が負担し、市町村に申請すると保険給付分が後から支給されます。
[W] 介護保険「住宅改修」の手続きの流れおよび申請手続き
   (1) 手続きの流れ
     @要支援、要介護1〜5の認定
    Aケアマネージャー等に相談
    B施工事業者の選択・見積依頼
    C施工事業者との契約
     D工事の実施
    E工事費用の支払(全額)
    F市町村へ申請
     G住宅改修費の支給(費用の9割・・・最高18万)
  (2)申請に必要な書類
     @住宅改修費支給申請書
    A住宅改修に要した費用の領収書
    B工事費内訳書
     介護保険の対象となる工事の種類を明記し、材料費、施行費、諸経費等を適切に区分してあるもの。
    C住宅改修が必要な理由書
     ケアマネジャー、又は市町村の委任を受け、住宅改修についての相談、助言等を行っている福祉、保健、医療、建築の専門課や福祉住環境コーディネーター等に作成を依頼します。
    D完成後の状態を確認できる書類
     改修前、改修後の日付入りの写真を添付します。
   
   
   

    E住宅の所有者の承諾書
     改修の利用者と住宅の所有者が異なる場合に必要です。
   (当相談センター冊子「介護保険の住宅改修」(東京法規出版)編より)
相談窓口
名称 富山県
郵便番号 930-0094
住所 富山市
TEL 076-441-4110
相談者 60歳代 女性


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